海の境界線 8
さらに、アラブ首長国連邦とイランが、両国間を隔てるペルシャ湾のちょうど中間に位置するアブムサ島の所有権をめぐって争っています。
この島は長い間、両国共同の管轄下におかれてきましたが、最近になってイランがこの領域を併合し、そこに居住していた一般市民を追放したのです。
アラブ首長国連邦は当然抗議しましたが、その後いっこうに解決の糸口は見えてきません。
一方、紅海では、エジプトとスーダンが、豊富な石油地帯であるポート・スーダンの南方にある海域をめぐって敵対関係にあります。
直接の争因は、今世紀初頭に大英帝国の手によって、中東の地図の上に引かれた国境線でした。
この争いに決着がつくまでは、どの石油会社も動こうとはしなかったものの、両国とも同一海域の特権を要求していました。
残念ながら、いまもって両国は互いに譲らず、関係は悪化の一途をたどるばかりなのです。