海の境界線
海の境界線をめぐって、世界各国で激しい論議が行われました。
しかし、なぜこうした問題が起こったかを理解するのに、それまでの取り決めをめぐる背景は考慮に入れられませんでした。
イギリスとの共通の中間線を検討するために、デンマークとオランダは、ドイツとの境界線を、両者の海岸線から等距離になるようにし、結果として、両国の取り分が、北海の大陸棚のなかでも、広大で豊かな海域に網を張ることができるような約定を取りつけようとしました。
しかしドイツは、もしもそれに合意してしまうと、ドイツの海岸線は、他の2国よりも凹んでいるために、ドイツの領域はほんのわずかなものとならざるをえず、あてにしていた資源を、みすみす譲らざるをえなくなることを悟ったのです。
等距離分割は、けっして絶対的な取り決めではないと、ボンでは反対の声が上がりました。
御多分にもれず、ドイツも海上油井に大きな期待をもっていた国でしたが、オランダとデンマークの提案は、それをまったく否定するものでした。